花婿候補は完璧主義の理系御曹司!? 〜彼の独占欲には抗えません
キスだけでこんな反応をするということは、男性経験もあまりないのだろう。
あの過保護な従兄が花音のそばにいるのだから。
「花音、ずっとここにいると遅刻するよ」
もう一度優しく声をかけると、彼女はハッとしたような表情になり、「は、はい」と返事をした。
「ビックリさせたことは謝るけど、キスしたことは謝らないよ」
「あの……どうしてキスなんか……」
戸惑いながら尋ねる彼女に正直に告げる。
「花音にキスしたかったから。俺はシャワー浴びてくるけど、一緒に浴びる?」
冗談半分で誘ったら、彼女は赤面しながら首を横に振った。
予想通りの答え。
まあひとりになって気分を落ち着かせる時間も必要だろう。
バスルームに行ってシャワーを浴びる。
俺もちょっと冷静になる必要があった。
朝から好意を持っている相手が下着姿でベッドにいて欲情しないわけがない。
いつもより少し冷たいシャワーを浴びると、寝室に戻った。
だが、もう彼女の姿はベッドにない。
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