花婿候補は完璧主義の理系御曹司!? 〜彼の独占欲には抗えません
祖父の向かい側の席に浩ちゃんと並んで座る。
「そう急かすな。久し振りに会ったんだ。まずは料理を楽しもう」
祖父が私を宥めるように言うと、タイミングよく料理が運ばれてきた。
A5ランクのブランド牛のすき焼きだったけれど、祖父の話が気になって料理を楽しむ気分ではない。
白滝をゆっくりと食べていたら、不意に祖父が私の仕事のことを聞いてきた。
「今の仕事はどうだ?」
「研究員さんの中で仕事をしているので、いろいろ刺激があって面白いですよ。外国の研究員さんの相談に乗ったりもしますし」
忙しいけれど、やり甲斐がある仕事だ。
「そうか。愚痴を言ったら、辞めさせようと思ったのにな」
祖父が残念そうに言うものだから、はっきりと自分の考えを伝えた。
「愚痴なんて言いません。神宮司の力は借りずに生きていきます」
「それでお前の母親のようにしがないサラリーマンと結婚して貧乏な生活を送るのか?いや、そんなことはさせん」
< 20 / 251 >

この作品をシェア

pagetop