花婿候補は完璧主義の理系御曹司!? 〜彼の独占欲には抗えません
「いやいや、お前ひとりじゃ危険すぎる。俺も行く」
「外科医でしょう?怪我だけはしないでくださいね」
手を骨折でもされたらたまらない。
本人も充分わかっているとは思うが、一応注意すると、彼は自信満々に返した。
「もちろんだ」
どうやら腕に覚えがあるようだ。
俺たちが別荘に近づいた時には花音は部屋の中に戻っていた。
だが、花音のいる部屋の灯りは消えず、彼女以外の人影も確認できない。
花音がいる部屋の方の塀に近づき周囲を見回す。
誰もいないのを確認すると、浩介が屈んだ。
「お前が先に行け」
小さく頷いて浩介の背中に足をかけて塀に上る。
玄関には人がいない。
浩介の方に手を差し伸べると彼が勢いをつけて塀に上った。
それから彼と一緒に塀を下り、玄関のドアを開けようとしたら、鍵が閉まっていた。
「どうする?」
俺に目を向ける浩介にフッと笑って見せた。
「ちょっと騒がしくなるかもしれませんがドアを開けてもらいましょうか」
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