花婿候補は完璧主義の理系御曹司!? 〜彼の独占欲には抗えません
まあ、神宮司の関係者のひとりやふたり、うちの研究所にいてもおかしくはない。
「おじいちゃんって……不器用だよね」
アルバムを見ながらポツリと呟くと、浩ちゃんが小さく頷きながら自分の見解を口にする。
「そうかもしれないな。自分がもう長くは生きられないと知ってかなり強引にことを進めたけど、花音の幸せを一番願っていたんだと思う」
「俺は花音のおじいさんに試されていたんでしょうね。花音を全力で守れるかどうか」
隣にいる蓮が私を見つめてフッと微笑すると、そんな彼を浩ちゃんがジーッと見据えた。
「ふたりの候補なんてじいさん言ってたけど、本命ははじめから蓮だったんじゃないかな。ラドクリフって対抗馬を出してきて、クールなお前を本気にさせたんじゃないの?」
「花音のおじいさんらしいですね」
蓮が浩ちゃんの話にクスッと笑うと、伯父が祖父の遺言を口にする。
「じいさんが、『私が死んでも花音の結婚式は喪に関係なくやれ』って意識がちゃんとある時に言ってたよ。本当は自分の目で見たかったんだろうなあ、花音の花嫁姿」
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