ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!~10回殺され追放されたので、今世は自由気ままな人生を満喫してもいいですよね?~
だが、ヴィニーシアはジェルトルーデのようにこちらに絡みついてこなかったし、瘴気が発生したら、すぐにその場に赴いて浄化していた。
時に祠を留守にして、何日も旅をしたって、彼女は文句を言わなかった。
婚約者としてのヴィニーシアは不要だったが、瘴気を浄化できる者としては、まだ利用価値があったかもしれない。
とはいえ、今は目の前の瘴気をどうにかする方が先だ。
どうやったら、ジェルトルーデを急がせることができるか、目の前の相手を魅惑するための笑みを浮かべながら、ジュスランは手を差し伸べる。
「我が最愛の聖女よ、どうか、瘴気を浄化するのに力を貸してくれないか」
「殿下の頼みでしたら、しかたありませんわね」
もったいぶって手を差し出すより前に、しなければならないことがあるだろう。そう言いたいのを抑えつけ、ジュスランはジェルトルーデをエスコートして部屋を出た。
* * *
ジェルトルーデは、窓の外に目をやった。目に見えるのは、なんの変哲もない光景である。この先に、瘴気が発生したらしい。
(面倒だわね、瘴気を祓いに行くのも)
姉が、聖女としてもてはやされるのが気に入らなかった。
ヴィニーシアは知らなかったが、彼女が瘴気を祓う度、庶民の間では彼女を誉めたえる声が大きくなった。
時に祠を留守にして、何日も旅をしたって、彼女は文句を言わなかった。
婚約者としてのヴィニーシアは不要だったが、瘴気を浄化できる者としては、まだ利用価値があったかもしれない。
とはいえ、今は目の前の瘴気をどうにかする方が先だ。
どうやったら、ジェルトルーデを急がせることができるか、目の前の相手を魅惑するための笑みを浮かべながら、ジュスランは手を差し伸べる。
「我が最愛の聖女よ、どうか、瘴気を浄化するのに力を貸してくれないか」
「殿下の頼みでしたら、しかたありませんわね」
もったいぶって手を差し出すより前に、しなければならないことがあるだろう。そう言いたいのを抑えつけ、ジュスランはジェルトルーデをエスコートして部屋を出た。
* * *
ジェルトルーデは、窓の外に目をやった。目に見えるのは、なんの変哲もない光景である。この先に、瘴気が発生したらしい。
(面倒だわね、瘴気を祓いに行くのも)
姉が、聖女としてもてはやされるのが気に入らなかった。
ヴィニーシアは知らなかったが、彼女が瘴気を祓う度、庶民の間では彼女を誉めたえる声が大きくなった。