ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!~10回殺され追放されたので、今世は自由気ままな人生を満喫してもいいですよね?~
 と、にっこり。これは嘘ではない。離宮に設けた祈りの場所で女神に祈りを捧げているし、エヴァンドロから依頼を受けて近場で発生した瘴気の浄化にも行ってきた、。一部の隙もない微笑みを顔に張り付ける。
 これでも、聖女だった時代には、神殿のお偉方とさんざん顔を突き合わせてきたのだ。王太后という立場の人であっても、今さら怯えたりしない。
 そもそも、元婚約者は王族で、国王と顔を合わせる機会だって何度もあったのだ。それもここ一年はなかったけれど。

「――そう」

 とてもつまらなそうな顔をして、彼女はシアを見下ろした。高い位置に置かれている椅子に座っているのは、威圧感を与えるためだろうか。

(……まあ、いいけど)

 というか、問題は。

(この人、めちゃくちゃ呪われてる……!)

 エヴァンドロと顔を合わせた時もそうだったのだが、イリアもまた黒い靄に包まれている。こんなに呪いに包まれていて、息苦しくないんだろうか。
 指の先でちょちょいと祓っておく。イリアと仲良くするつもりはないが、見た目に美しくなかったので。
 と、その時。
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