ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!~10回殺され追放されたので、今世は自由気ままな人生を満喫してもいいですよね?~
 一進一退を繰り返している中、このところ調子のいい日が多い。
 ――いや、そんなことはないか。
 エヴァンドロは自嘲する。

「……妙なことを言わないでください」
「――だよな」

 本当に力のある聖女ならば、セアルド王国が手放すはずなどない。今までだって、体調が回復傾向に向かったこともあったし、悪化したこともあった。きっと偶然なのだろうと、エドはヴィニーシアのことは頭から追い払うことにした。

 * * *



 目の前に、膝をついているのは全身呪いに包まれた若い男だった。

(あれ、これって夢……ううん、これ、五度目の人生だ……)

 夢を見ていると、その時シアは自覚した。
 今見ているのは、五度目の人生。祠を逃げ出し、どうにか生きながらえることができないかとあがいていた時のこと。
 セアルド王国とガラティア王国の国境にある小さな町。その町の近くに発生した瘴気を浄化した直後、宿に滞在していた時のことだった。
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