ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!~10回殺され追放されたので、今世は自由気ままな人生を満喫してもいいですよね?~
 セアルド王国で、聖女として活動していた頃、シアはしばしば魔物討伐に同行させられた。その時、間近で魔物を退治している騎士達を見る機会もあった。
 シアの回復魔術やポーションで、なんとか彼らを守り切ることができたけれど――冒険者達にはそこまで手厚く手当てをしてくれる人はいないはず



「シア、あんたなにやってるんだい? 早く、王宮に行かないと!」

 冒険者組合から戻ってきたベラは、店の商品をどんどん籠に詰め込みながら、シアの方を振り返った。どうやら、店の商品を提供するつもりらしい。

「ベラさんは?」
「私は、これを前線に届けないといけないからね」
「私も、行く」

 本当は、こんなことするつもりはなかった――でも。やらなければいけないと思った。
 誰にも認めてもらえなかったとしても、シアは聖女。まだ、能力を失ってはいない。

「なに言ってるんだい、あんたが来たって」
「私、ポーション作るのめちゃくちゃ速いの。材料がなくても、水さえあればなんとかなる」

 今の発言は、シアの能力を公開するものだった。
 今まで秘密にしてきたのは、他の人達の思うように動かされたくなかったから。
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