ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!~10回殺され追放されたので、今世は自由気ままな人生を満喫してもいいですよね?~
 でも、この街、リスヴェンが危機に瀕しているのならば、シアも動かなければならない。

「材料がなくても……? ああ、その辺りのものでどうにかできるってことね。それならついてきな!」

 傷を回復させるためのポーションだけではない。きっと、魔力を回復させるポーションも必要になるだろう。
 エドに渡した上級ポーションほどではないが、魔力回復ポーションもかなりの貴重品だ。

(……もう、この街にはいられなくなるかも)

 もし、シアの能力が気付かれたなら、今までのようにはいられなくなる。
 それがわかっていても、動かずにはいられない。先のことまで考えている余裕なんて、今はなかった。

「それなら、ついておいで。危なくなったら、逃げるんだよ」
「はい!」

 シアも、ベラにならい、店のポーションをどんどん籠に入れる。
 それから、ベラのあとを追って、都を囲む壁の方へと走り始めた。

「ポーション来たか! 怪我人は奥に運べ!」

 城壁が近づいてくると、そこはすでに大騒ぎになっていた。
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