ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!~10回殺され追放されたので、今世は自由気ままな人生を満喫してもいいですよね?~
 と振り返ってみたら、マルが硝子瓶を集めてくれていた。家妖精のわりに、家から離れたところでもてきぱきと働いてくれる。実にありがたい存在だ。

(帰ったら、マルにおやつあげよう。生きて帰れたら、だけど)

 この状況では、そんな不吉な想像をしたとしても、誰もシアを責められないだろう。

「――えいっ!」

 マルが水を汲み上げ、シアが魔力を注ぎ、そしてマルが栓をする。幾度も繰り返された光景に、エドもアキも言葉を失ったようだった。

「……どうして」
「組合長さん、これだけあれば当面足ります?」

 エドの言葉は聞こえなかったふりをして、組合長の方を振り返る。

「――連れていってください」
「任せろ!」

 シアが言うなり、エドはひょいとシアを抱え上げた。いや、担ぐとは言っていたが、あまりにも急ではないだろうか。

「え――ちょっ!」

 担いでいくって本気か。というか、本当に担ぐのか。
 いや、お姫様だっこしてもらいたかったわけではないのだが、肩の上に担がれて、どう見ても荷物である。

「アキ! 背中は任せた! 騎士団長、組合長援護頼む!」
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