ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!~10回殺され追放されたので、今世は自由気ままな人生を満喫してもいいですよね?~
 ついでに瘴気を発見したらこっそり祓い、昼間、馬車から降りての休憩時には周囲で薬草を採取。生まれて初めての旅は、何もかもが珍しくて楽しい。
 昼間採取した薬草はマルがどこかで売りさばいてきたので、それもまた夜食タイムの軍資金に追加された。
 そんなわけで、旅路は非常に快適なものだった。だが、それももう終わりを迎えようとしている。

「……いよいよねぇ」

 窓の外を見て、シアはつぶやいた。
 いよいよ、結婚相手、ガラティア国王エヴァンドロとのご対面である。
 エヴァンドロが即位したのは三年前のことだった。年若い王を侮ったセアルド国王――元婚約者ジュスランの父である――は、ガラティア王国に戦をしかけた。
 だが、エヴァンドロは一歩も引かず、戦は三年の間続けられた。その間、まことしやかに広まったのは、『ガラティア国王は呪われている』という噂話である。
 呪いにむしばまれている彼は、時には戦いの最中血を吐くこともあったらしい。
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