ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!~10回殺され追放されたので、今世は自由気ままな人生を満喫してもいいですよね?~
 だが、それでもエヴァンドロは引くことなく戦い続け、このまま戦を続けても埒が明かないと見たセアルド国王は、停戦を持ちかけた。その条件が、瘴気を祓うことのできる聖人聖女をガラティア王国に送ること。
 ガラティア王国には、セアルド王国に比べて瘴気を浄化する能力を持つ者が少ないのだとか。
 このあたりの流れは、今までの十回の人生でも変わらなかったように思う。停戦が整ったのは、シアの誕生日の数日前。毎回詳しい話を聞く前に十二歳に巻き戻っていたので、停戦ののち、どうなったのかについてはシアは把握していない。

(――よく考えたら、エヴァンドロ陛下もお気の毒よねぇ……)

 呪われた王には呪われた聖女というわけで、王妃としてシアを押しつけられるなんて。
 呪いを解いたり、瘴気を浄化したりするだけなら王妃じゃなくてもいいだろう。結婚のお話については、遠慮させてもらおうか。
 エヴァンドロとの顔合わせが近づいてくるにつれ、なにを着るべきか頭を悩ませる。一応、ジェルトルーデのお下がりはあるし、旅の間にシアの身体に合うようマルが調整してくれたけど。

(まあいいか。一応聖女だし)

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