ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!~10回殺され追放されたので、今世は自由気ままな人生を満喫してもいいですよね?~
 婚姻を証明する書類にサインはしていないし、今後そういう方面に彼との関係が変化することはまずないだろう。そもそも、彼は結婚するつもりはないと明言していたし。

「あと、ポーション作りの仕事以外はしてない……です」
「わかった」

 やはり、ベラに抱いたシアの印象は間違っていないらしい。てきぱきとベラは取り決めた。

「じゃあ、週に二回、一度に十本卸して。たぶん、すぐに足りなくなるから、一度の納品を十五本にするか、週三回にしてもらえたら助かる」

 週に二回ということは、週に二十本。銀貨六十枚分だ。金貨に換算すれば六枚分。
 あちこちのポーション屋を回っている間に、貸し部屋を扱っている不動産屋ものぞいてきたけれど、金貨六枚あれば、この辺りで一か月の間、部屋を借りることができる。
 家賃のかからないシアからしてみれば、いきなり大富豪になった気分だ。

「でも週三回にするのはちょっと難しいかな……」
「まあ、無理はしないで。そういう希望があるってだけの話だから」
「考えてみます」

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