ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!~10回殺され追放されたので、今世は自由気ままな人生を満喫してもいいですよね?~
「こっちが、明日の朝のパンでしょう? それから、ハム、チーズ、ベーコンもちょっと。こっちがお肉で……こっちの袋は、牛乳と野菜。今日のところは、調味料は塩胡椒だけなんだけど、なんとかなるかな」
「シア、君は僕を誰だと思ってるの? 家妖精だよ? 手持ちの調味料もあるから、これだけあれば、王様だって食べられないようなご馳走を作れるよ」
「そう? よかった」

 マルがすごいのは知っていたけれど、塩と胡椒だけでなにが作れるのかは見当もつかなかった。そもそもシアは料理ができない。

「じゃあ、今夜は――」

 と言いかけたところで、マルが鼻をひくひくとさせる。

「シア、玄関のところに誰か来ているみたい」
「え?」

 早めに帰ってきてよかった。誰がシアに用事があるのだろう。
 だが、それよりも大きな問題がある。この髪と目の色、どう説明しよう?

 とりあえずばたばたと出迎えに行ったら、ひゅっとマルが飛んできた。

「髪の色と目の色は、元に戻しておくね」

 家妖精って、そんなことまでできるのかと感心している間に、玄関の扉が開かれていた。

「うわあ、ヨアキムさん。どうしました?」

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