今夜は恋に酔いしれたい
課長を見ると、私を真剣な目で見ている。

その瞳にドキッとした。

『今井は、俺にとって大切な部下だから。』

『課長……』

大切だって言われて、心が安らいだ。

『だから、何があったのか、教えて欲しい。』

私は課長の事をすっかり信頼して、不倫している事と、相手の奥さんに二人目の子供が産まれた事を話した。

『これでも、信じていたんです。私だけを愛しているって。』

すると課長は、私をぎゅっと抱きしめてくれた。

『そんな男捨てて、俺のところへ来い。』

『えっ?』

『俺が、今井を幸せにしてやる。』

課長の言葉と、仄かな匂いに酔わされて、私はそのまま課長と、お付き合いする事を決めた。
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