あのっ、とりあえず服着ませんか!?〜私と部長のはずかしいヒミツ〜
 岳斗(がくと)から送られてきたメッセージを読んだと同時、大葉(たいよう)は思わず「はっ!?」と疑問符満載の()頓狂(とんきょう)な声を漏らしてしまって、その場にいたみんなに『何ごと?』という顔をさせてしまった。

「あー、いや。部下からのメッセージだったんだが……その……ちょっと意味が分かんなくてな」

「……仕事の話?」

 柚子(ゆず)が小首を傾げるのに、大葉(たいよう)が「いや」とどこか歯切れの悪い物言いをして、何故かすぐそばに立つ羽理(うり)へと視線を投げかけてきた。

 その視線を受けた羽理は、自分も立場的には大葉(たいよう)の部下だと思い出して、「わ、私っ、大葉(たいよう)に変なメッセージなんて送ってませんよ!?」とソワソワする。

「いや、何でそうなる!」

 即座に大葉(たいよう)から呆れた顔をされた羽理は、『貴方が私の方を見てきたからですよ!』と心の中で文句を言った。


***


 結局皆には曖昧に言葉を(にご)して、キュウリをひざに乗せた羽理(うり)と二人、愛車・エキュストレイルへ乗り込んだ大葉(たいよう)だったのだけれど――。

「さっきのメッセージ、会社の人からって……ひょっとして仁子(じんこ)からのSOSだったりしますか?」

 羽理から不安そうに眉根を寄せられて、大葉(たいよう)は羽理が昨日・今日と、同僚に負担を掛けていることを気にしているのだと察した。
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