あのっ、とりあえず服着ませんか!?〜私と部長のはずかしいヒミツ〜
(笹尾さんに言い寄るくらいなら私、岳斗さんに……)
無意識にそこまで考えて自分の思考回路の愚かさにハッとした杏子は、フルフルと小さく首を振った。
少し親切にされると、相手に好意を抱いてしまうのは自分の悪い癖だ。それで勘違いをして大葉にこっぴどくフラれたことを思い出した杏子は、〝友人〟に過ぎない自分をわざわざ心配して会社まで出向いてくれた岳斗の心遣いに、心の底から感謝をする。
そんな優しい岳斗だ。杏子が足を怪我していることを悟られたりしたら、余計に心配を掛けてしまうだろう。
そう思ってなるべく足を引きずっているのを気取られないように歩いたつもりだったけれど、どうやら上手くいかなかったらしい。
視線の先、岳斗がハッとしたように杏子の方へ歩み寄ってこようとしているが見えて申し訳ない気持ちになった。
そんなことに気を取られていたからかも知れない。
突然立ち上がった木坂にすれ違いざま「あら、ごめんなさーい♪」という意地悪な声掛けとともに無事な方の左足を引っ掻けられた杏子は、咄嗟のことに慌てて痛む右足で踏ん張ろうとしたのだけれど無理で。
無意識にそこまで考えて自分の思考回路の愚かさにハッとした杏子は、フルフルと小さく首を振った。
少し親切にされると、相手に好意を抱いてしまうのは自分の悪い癖だ。それで勘違いをして大葉にこっぴどくフラれたことを思い出した杏子は、〝友人〟に過ぎない自分をわざわざ心配して会社まで出向いてくれた岳斗の心遣いに、心の底から感謝をする。
そんな優しい岳斗だ。杏子が足を怪我していることを悟られたりしたら、余計に心配を掛けてしまうだろう。
そう思ってなるべく足を引きずっているのを気取られないように歩いたつもりだったけれど、どうやら上手くいかなかったらしい。
視線の先、岳斗がハッとしたように杏子の方へ歩み寄ってこようとしているが見えて申し訳ない気持ちになった。
そんなことに気を取られていたからかも知れない。
突然立ち上がった木坂にすれ違いざま「あら、ごめんなさーい♪」という意地悪な声掛けとともに無事な方の左足を引っ掻けられた杏子は、咄嗟のことに慌てて痛む右足で踏ん張ろうとしたのだけれど無理で。