深まり愛~彼は一途な想いを貫く~
まだシャンパンを二口ほどしか飲んでいないのに、もう酔っている?

連日の疲れのせいで、酔いが早くに回っているのかもしれない。

「恭也、大丈夫?」
「何が?」

彼はキョトンとして、持っていたフォークを置いた。

「もう酔っているみたいだから……疲れているんじゃないかなと心配になって」
「は? 全然疲れていないよ。さやかとの時間に疲れなんて、まったく感じない」
「そう? だって、なんか……目が赤くなっているから」
「あー、それは……ただ感動しているからだよ。さっきも言ったけど、今こうやってさやかといられることが嬉しいからさ」

恭也は照れくさそうに目元を押さえて、私から視線を外した。

窓の方に目を向けたまま、言葉を続ける。

「結婚できて、ほんと良かったと思うよ」
「私も」

恭也はふたたび私と向き合い、穏やかな表情で食事を再開させた。

美味しい料理にお腹が膨れ、私たちは揃ってほろ酔い気分になり、食後はソファに並んで座った。

足元がふわふわする私は、恭也の肩に頭を預ける。彼は気持ちよく酔っている私の髪を撫でるが、ふと動きを止めた。

「さやか、ちょっと待っていてくれる?」
「うん?」
< 168 / 176 >

この作品をシェア

pagetop