深まり愛~彼は一途な想いを貫く~
郁人兄ちゃんと明人兄ちゃんと二人の姪が手を振っていて、父も端の方で小さく入り込んでいた。

画面の中は、ぎゅうぎゅう詰めだ。兄たちは酔っているようで、機嫌が良い。

『おう、盛り上がってるぞ。さやかたちも来たら、良かったのに。ケーキ、まだ残ってるよ』

実家でクリスマスパーティーをやるからと私たちも招待されていた。

二人で過ごす初めてのクリスマスだからと丁重にお断りしたのだから、気遣って電話もしないでもらいたい。

手を振り返しながら、ため息をついた。

「私たちは二人で楽しくやっているから、邪魔しないで」
『邪魔するに決まっているだろ? 恭也くんの顔も見せろよ』
「どうして、決まっているのよ……」

私が文句言う中で、恭也は私の肩を抱いた。

今ほどまで、邪魔されたことに苛立っていたのに少しは落ち着いたのだろうか。

彼は画面に向かって、にこやかにメリークリスマスと言った。

やはり外面がいいなとつくづく思うが、波風立てないようにしているのであろう。

『ちょっと、どいて!』

突然兄たちが画面から消えて、義姉たちが映った。
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