深まり愛~彼は一途な想いを貫く~
『さやかちゃーん、久しぶり! わお、イケメンな旦那さんだ!』
『ほんと、イケメンさんだー』

中田家と小野田家の顔合わせには、義姉と姪たちは参加していない。だから、初めて見た恭也に興奮していた。

「初めまして」と返す恭也の顔は、引きつっていた。主婦のパワーにどう答えたらいいのか困って、私に救いの目を向ける。

私は苦笑して、義姉たちに手を振った。

「お久しぶりです! お正月はそちらに二人で帰るので、実物を楽しみにしていてくださいね」
『もちろん、楽しみにしてる!』

義姉たちがにこやかに話していると、郁人兄ちゃんの『おいっ!』という声が聞こえて、画面には天井や壁が映し出された。どうやら、スマホを取り上げたようだ。

『貸して』とか『ダメだ』とか賑やかな声が届き、私は恭也と笑った。

「みんな、見て! 指輪出来たんだよー」

私の声掛けにみんなが一斉に集まった。ふたたび画面の中に集合した家族に向けて、私たちは手の甲を見せる。

『おお!』
『光ってる!』
『きゃあ、素敵!』

楽しくなる反応が返ってきた。
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