深まり愛~彼は一途な想いを貫く~
「やっぱり、イタリアンにしようかな」
「私も予定がなかったら、お供したいんですけど、今日はデートなんで……」

高林さんが申し訳なさそうに言うから、私は慌てて首を横に振った。

「気にしないでください。デート、楽しみですね」
「ありがとうございます!」

高林さんが笑顔で答えてくれたので、胸を撫で下ろす。気を遣われたくはない。

「あの、中田さんは彼氏、います? ごめんなさい、失礼なこと聞いちゃって……」

高林さんは肩を落として、やや俯いた。私は再度「ううん」と首を振る。

「謝らなくて、いいですよ。います」

私の返事に高林さんはパッと顔を上げて、瞳を輝かせた。

「そうなんですね! 彼氏さんとは仲良くしています?」

仲良くしているかと聞かれるとは、想定外だ。でも、自然と顔が綻んだ。

「普通に仲良くしていますよ。高林さんもかな?」
「私たちは付き合ってもうすぐ一年が経つんですけど、ラブラブしています」

ラブラブしているとハッキリ言えるところがかわいいし、若いな。

「いいですね。付き合って一年記念のイベント、やるんですか?」
「わあ、どうしてわかるんですか! 温泉行く予定なんです」
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