クールな御曹司は湧き立つ情欲のままに契約妻を切愛する
キスの合間に名前を呼んだ私だったが、ポンと一階に着いたことが分かり、慌てて目を開ければ、そこには何事もなかったような涼しい顔の凛久がいた。
「取締役、お疲れ様です」
エレベーター前にいた頭を下げる社員ににこやかに対応している。
もう! そう思うも次の瞬間私はそんなことは頭から消し飛んでいく。
「瑠璃」
そう言って手を伸ばしてくれる。こんな場所でと思うも、これが彼の意志表示なのだろう。
私も彼の隣に自信を持って立てるように。まだ今はこの手を取らなければ歩けないけど、いつかは。そう思いながら彼の手を取った。
私たちのことをみんなが見つめている。それでも私は笑顔で凛久の隣を歩いて会社を出た。