大正ロマン恋物語 ~将校様とサトリな私のお試し婚~
 その鋭い眼光を見ていると、

 ――お披露目が延期になるとか。
 いきなり怪我して手がかかる状態で俺と暮らすとか。

 そんな無様な真似をしたら、切り捨てるぞ、という心の声が聞こえてきた。

 ひっ、と咲子は固まる。

「き、気をつけます……」
と怯えて言うと、行正は不機嫌なまま、反対側のドアに行き、車に乗った。



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