青い星を君に捧げる【零】
「って…のんびりしてる場合じゃない。早くしないと」
片方しかなくなった靴は置いていくことにした。処分してほしいって旨とその他のことを紙に書いて靴の下に挟む。
靴の代わりになるものとして部屋に置いてあったスリッパを拝借した。決して貰ったわけじゃない……後日このスウェットたちと一緒に新しく同じの買って配達するつもりだし。
そう心の中で言い訳をしながら静かに倉庫を後にした。
《side.藤野 佑真》
「……い!おい起きろ!!」
朝から何なのだ。耳元でうるさい。しかも肩まで揺さぶられて気持ちが悪くなる。こっちは昨日というか今日の朝方まで活動していたのだから……
そこまで思って俺は飛び起きた。そうだ、思い出した。彼女……波瑠と名乗った、あのこは?
「うぉ、いきなり体起こすなよ」
俺を起こしたのは白虎副総長の敦だった。部屋を見渡すも彼女の姿はなかった。まだ部屋で寝ているな、こりゃ。敦に見つかれば言い訳するのに面倒だ。その前に彼女と口裏を合わせて……。
「ちょっと着替えてくる」
敦は不審な動きをしながら部屋に入っていく俺を訝しげに見ていた。
片方しかなくなった靴は置いていくことにした。処分してほしいって旨とその他のことを紙に書いて靴の下に挟む。
靴の代わりになるものとして部屋に置いてあったスリッパを拝借した。決して貰ったわけじゃない……後日このスウェットたちと一緒に新しく同じの買って配達するつもりだし。
そう心の中で言い訳をしながら静かに倉庫を後にした。
《side.藤野 佑真》
「……い!おい起きろ!!」
朝から何なのだ。耳元でうるさい。しかも肩まで揺さぶられて気持ちが悪くなる。こっちは昨日というか今日の朝方まで活動していたのだから……
そこまで思って俺は飛び起きた。そうだ、思い出した。彼女……波瑠と名乗った、あのこは?
「うぉ、いきなり体起こすなよ」
俺を起こしたのは白虎副総長の敦だった。部屋を見渡すも彼女の姿はなかった。まだ部屋で寝ているな、こりゃ。敦に見つかれば言い訳するのに面倒だ。その前に彼女と口裏を合わせて……。
「ちょっと着替えてくる」
敦は不審な動きをしながら部屋に入っていく俺を訝しげに見ていた。