青い星を君に捧げる【零】
その気持ちに比例して涙も溢れ出す。視界が悪くなっても足を止めることなく走った。


本郷家を飛び出した私は走りながらスマホを操作して彼の名前をタップした。

____プルルルル


「ハァハァ……お願いっ」


____プルルルル……プツッ


《おかけになった電話番号は……》


もう一度かけ直しても彼が電話に出ることはなかった。走るのをやめてその場に崩れた私は隠れるように声を殺して泣いた。


『これ、俺の番号です。いつでもいいからかけてきてよ』



「うそつき……グスッ」


顔を伝って流れ落ちる涙がコンクリートに染みていく。顔をあげてぼやけた視界で轟音をたてて通り過ぎようとしたバイクを捕らえる。


スローモーションのように全てが止まって見えた。ヘルメットのシールド越しに目があったような気がした。


私に気づいたバイクは急停車して運転手がバイクから降りて慌てたように近づいてくる。


「波瑠さん!!」


ヘルメットをとって現れたのは会いたかった彼だった。見たことの無い、困り焦った表情だ。


「ゆ“うま“っ!!!」


私の前にしゃがんだ彼の首に腕を回して抱きついた。勢いよく抱きついたのに彼は私をしっかりと受け止め、優しく背中をさすった。
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