恋なんてしないと決めていたのに、冷徹御曹司に囲われ溺愛されました
「一条くんに迷惑をかけてしまって申し訳ないと思ってます」
「絢斗さんはそんな風には思ってませんよ。今日だってとても生き生きとしていましたから。絢斗さんのこと、よろしくお願いします」
「いえ、あの……私がお世話になっていて」
「そばにいてくださるだけでいいんです」
 温かい目でそう言って、志乃さんは午後八時に帰っていった。
 歩を九時過ぎに寝かしつけると、リビングでスマホを操作して叔父や咲にメッセージを打つ。
 咲には欠勤連絡をする時に、一条くんの家にいることも伝えていて、【ますます楽しいことになってるわね】と返事がきた。
 こっちはハラハラドキドキの連続なんですけど……。
 ふと目の前の掛け時計を見たら、午後十一時を回っていた。
 まだ帰って来ないなんて、一条くんも大変だな。
 スマホをソファの上に置き、「うーん」と両手を上げて軽くストレッチしたら、玄関がのドアがガチャッと開く音がした。
 あっ、一条くん!
 
< 111 / 256 >

この作品をシェア

pagetop