恋なんてしないと決めていたのに、冷徹御曹司に囲われ溺愛されました
一条くんと寝室を出ると、彼は私に目を向け、自分の寝室を指差した。
「次は美鈴が寝る番だよ」
「私は今日はソファで寝るよ」
 歩のベッドで寝ようと思ったけど、あのぬいぐるみがあっては寝れない。
「病み上がりなのに、ソファでちゃんと寝れるわけがない。俺のベッドで寝ること」
「でも、一条くんだってあのベッドで寝るんでしょう?」
「広いからふたりで大丈夫。昨日もなにも問題なかった。十カウントする間に寝ないと、美鈴を抱いて寝かしつけるけど。一、二、三……」
「ああ~、もう寝ます!」
 一条くんが勝手にカウントを始めるのであたふたしながら彼の寝室のベッドへ――。
 なるべくベッドの端に寄って布団を被るが、一条くんも一緒に寝るのかと思うとなかなか眠れない。
 やっぱり歩と一緒に寝ようかな。
 そう考えたが諦めた。
 あのぬいぐるみを退かして私が寝たら、歩の喜びが半減する。
 ベッドであんな大きなぬいぐるみが寝てるから感動するのよね。
 
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