恋なんてしないと決めていたのに、冷徹御曹司に囲われ溺愛されました
 図鑑、パソコン、服、ぬいぐるみ、車のチャイルドシートなど挙げたらもうきりがない。
 それに、女性に働き安い会社にするといって、託児所まで作ってくれたのだ。
 来年の一月から歩もそこに入る予定。
 一条くんとの同居はうまくいっていて、彼は歩をとてもかわいがってくれるし、歩も彼に懐いている。
 歩は特に一条くんに肩車をしてもらうのが嬉しいようだ。
 仲良くなったふたりは、互いを『歩』、『絢斗』と呼ぶようになった。
 最近はふたりでこそこそ話していることが多くて、なんだか妬ける。
「いろいろ気を使ってくれてありがとね。歩、すごくはしゃいでる。こんな長距離の旅行って初めてなんだ」
 車の旅行も初めてだし、水族館でこんな体験までさせてもらって歩にはいい思い出になるだろう。
 私、いつも叔父さんの猫カフェの近くにある動物園くらいしか連れて行ってあげていない。
 つくづく自分が情けない。
 もっと弟に人並みの生活をさせてあげたいのに……。

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