恋なんてしないと決めていたのに、冷徹御曹司に囲われ溺愛されました
 咲に聞かれたが、しばし考える。
 まだメールの処理が残っているし、お昼はコンビニのサンドイッチにしよう。
 午後になるとみんなオフィスの清掃始めちゃうし。
「今日はサンドイッチにする」
 咲に断ったら、木村くんが席から立ち上がって私に声をかけた。
「じゃあ、芹沢さん、一緒にコンビニに買いに行きましょう。僕も仕事残ってて」
「毎年最終日って余裕ないよね」
 笑って返して席を立つと、彼と一緒にオフィスを出た。
 会社のビルの隣にコンビニがあるのだが、十二時を過ぎるとおにぎりやサンドイッチは売り切れる。
「玉子サンドがあるといいな」
「俺はカツサンドですかね」
 ふたりでそんな会話をして会社の正面玄関を出たら、峯岸さんがいて思わず足を止めた。
「芹沢さん、会えてよかったわ。ちょっと一条くんのことで話があるの。今、いいかしら?」
 うわー、本当に来ちゃった。
 私の勤務先も誰か同級生から聞いたのだろう。咲が言うわけがない。
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