恋なんてしないと決めていたのに、冷徹御曹司に囲われ溺愛されました
わざわざ私に会いに来たってことは、彼女は絢斗が本気で好きってこと?
「ダメ」と言ってもすんなり引いてくれないだろうな。
「芹沢さん?」
 木村くんが心配そうに私を見つめているので、明るく笑って言った。
「木村くん、ごめん。先に行ってて」
 彼が「はい」と頷くと、峯岸さんに目を向けた。
「そこのカフェでいいかな?」
 会社の一階に入っているカフェを指差すと、彼女は「ええ」と返事をした。
 峯岸さんを連れてカフェに入るが、席は入口近くのテーブルしか空いてなかった。
 ランチの時間だから仕方がない。
 よそに行っても似たような状況だろう。
 峯岸さんが奥に座ると私は向かい側に座り、お互いコーヒーを頼む。
 すぐにコーヒーが来たが、私も彼女も口にしなかった。
「芹沢さんて、一条くんの会社で働いていたのね」
 峯岸さんはテーブルの上で手を組んで私を見据える。
「英語が得意だったから英語を活かせる仕事につきたくて」
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