恋なんてしないと決めていたのに、冷徹御曹司に囲われ溺愛されました
「美鈴はなにが出たの?」
「まだ怖くて見ていない。去年凶引いちゃって」
 おみくじをふたつ折りにして持っていたら、彼に奪われた。
「どれどれ。美鈴も大吉だよ。恋愛はこの人となら幸福ありだって。この人って誰だろうね?」
 絢斗がニヤニヤしながら私をからかってきたので、思わず彼の腕を軽くつねった。
「もう! 知りません」
「痛た……」と言っているが、絢斗は笑っている。
「絢斗はなんだったの?」
 歩が背伸びして絢斗のおみくじを見ると、絢斗は小さく笑って言った。
「大吉だったよ」
「みんな同じだね。なんか結婚って書いてあるけど?」
 絢斗のおみくじをじーっと見て弟が問いかけると、絢斗が優しく説明する。
「ああ。ちゃんと好きだと相手に言って結婚しなさいって書いてあるんだ」
 また私をからかってる。
「そんな適当なことを……あっ!」
 冗談かと思って彼のおみくじを見たら、恋愛の欄に【愛情を告げ結婚せよ】と書いてあった。
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