恋なんてしないと決めていたのに、冷徹御曹司に囲われ溺愛されました
ニコッと歩が秀さんに微笑むと、今度はおとうさまも「私も用意しているんだ」と分厚いご祝儀袋を出してきて、あたふたする。
「あの……もらいすぎです」
 丁重に断ろうとしたら、絢斗に止められた。
「好きにさせてやって。小さい子がいるのが嬉しいんだよ。それに高級ワイン飲むのに比べたら有意義な使い道だから」
 一条家の基準ってすべてワインなのだろうか。
 絢斗の発言に秀さんもお父さまもうんうん頷いている。
 その後和やかな雰囲気で食事を楽しむと、おとうさまが用意した最新のゲーム機でゲーム大会。
 もっと緊張すると思ったが、一条家の人々が歓待してくれて嬉しかった。
 家族ってこんな感じなのかな。
 みんなで鍋つついて、ゲームして笑って……。
 志乃さんを始めとするお手伝いさんも親切で優しくて居心地良く感じた。
 夜の十時すぎには歩も疲れてうとうとしだして、そんな弟を絢斗が慣れた手つきで抱っこして秀さんとお父さまに告げる。
「それじゃあ、今日は帰るよ」
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