恋なんてしないと決めていたのに、冷徹御曹司に囲われ溺愛されました
 仕方がないので、レストランの会計をするとスタッフに部屋を手配してくれるよう頼み、彼女を抱き上げて部屋に運んだ。
 ベッドに彼女を寝かせ、靴を脱がせると、フゥーっと息を吐いた。
『飲ませるんじゃなかったな』
 歩けないほど酔うなんて思わなかった。
 明らかに飲み慣れていない。
 それなのにこんな簡単に男にホテルの部屋に連れ込まれて、本当にレンタル彼女なんかやっているのか?
 キャストの彼女の写真だけが、スナップ写真だというのもおかしい。
「……暑い」
 急にベッドに寝ていた美鈴が起き上がって、身をよじりながらワンピースを脱いだのでギョッとする。
「美鈴……?」
「まだ暑い……」
 今度は背中に背を回してブラのホックに手をかけたので、慌てて声をかけた。
「ちょっ……美鈴!」
 止めようとしたが、彼女はブラを外して空中に放り投げると、再びベッドに横になって水を要求する。
「水……飲みたい。水……」
 今、彼女はショーツしか身につけていない。
 女の裸を見るのは初めてではないし、女を抱いたことだって何度もあるのにドキッとした。
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