月下の恋人…missing
『あの女の子はただのストーカーですよ。社長がなんとかしてくれますから安心して下さい。』
光にぃは橘光彦のままでいれる。
社長と言う言葉に安心して全身から力が抜けた。
私なんかが消えようとした所であまり意味はなかったのかも。
結局余計に光にぃに迷惑かけただけだったね。ごめんね。光にぃ。
どこまでも優しくて受け止めてくれる。隣で眠る光にぃが愛しくてたまらなかった。
『だから、安心してまゆちゃんは光彦さんの側にいてあげて下さい。
じゃないと光彦さん暴走しちゃって、俺大変なんですから~!』
「暴走───?」
『今日だってね、突然空港行けって怒ったかと思えば、渋滞の中、良い考えがある。とか言って、お着替えタイム始まっちゃうし…。
本当に、そこらへんの子供より手がかかって大変なんですから。』
おどけて話すタケシさんにつられて、つい笑顔になる。