月下の恋人…missing
『光彦さんはまゆちゃんと付き合うようになって、変わったと思います。
今までは冷静って言うかクールって言うか…まぁそれが橘光彦の魅力の一つなんですけどね。
でも今は、好きな人のために焦ったり、頭下げたり落ち込んだり
人間らしくなったって言うか…。』
タケシさんはそこまで一気に話すと一呼吸おいて、ニコッと笑って続けた。
『だからまゆちゃんは光彦さんの側にいてあげて下さいね。
僕は陰ながらだけど、二人を応援しますから。』
タケシさんが作る優しい空気と言葉に泣きそうになった。
近くでこんなに光にぃを思って支えてくれる心強い誰かがいる。
幸せだね、光にぃ。感謝しなくちゃね。
「ありがとう。タケシさん。」
『あ!色々聞いたって光彦さんにはないしょにして下さいね。後が怖いんで。』
「了解です。」