貧乏大家族の私が御曹司と偽装結婚⁈
「わかっている。ちゃんと家まで送り届ける。心配するな」
主任は変わらない素っ気なさでそう答え、お父さん達に挨拶をして私達は家をあとにした。
「寝ててもいいぞ。着いたら起こす」
すでにボーッと前を見ていた私に、そんな言葉が降ってくる。
「その前に、色々聞きたいことがあるんですが」
「なんだ。言ってみろ」
まるで仕事中に質問したときのような返事に、これが婚約者との会話だろうかと侘しくなる。私はそんなことを思いながら、隣でハンドルを握る主任の横顔を見上げた。
「いったい、誰が本当のことを知ってるんですか? いっちゃんもふう君も知らないですよね」
謎だらけのこの騒動。お父さんが最初に私に言った、『山を狙う御曹司』は、本物は山など狙ってないのだ。でも、お父さんには別の思惑がありそうだ。そして、その全容を知っているのはほんのひと握りの人だけ。私はそう感じていた。
「今の時点で知っているのは、怜さん、俺の父、そして俺だ。まぁ、あの様子なら怜さんは颯太に話をするようだな。そこから一矢にも話は行くだろう」
そう聞いて、私は軽く深呼吸をしてから意を決して口を開いた。
「じゃあ、何で私はそこに入れてもらえないんですか?」
主任は変わらない素っ気なさでそう答え、お父さん達に挨拶をして私達は家をあとにした。
「寝ててもいいぞ。着いたら起こす」
すでにボーッと前を見ていた私に、そんな言葉が降ってくる。
「その前に、色々聞きたいことがあるんですが」
「なんだ。言ってみろ」
まるで仕事中に質問したときのような返事に、これが婚約者との会話だろうかと侘しくなる。私はそんなことを思いながら、隣でハンドルを握る主任の横顔を見上げた。
「いったい、誰が本当のことを知ってるんですか? いっちゃんもふう君も知らないですよね」
謎だらけのこの騒動。お父さんが最初に私に言った、『山を狙う御曹司』は、本物は山など狙ってないのだ。でも、お父さんには別の思惑がありそうだ。そして、その全容を知っているのはほんのひと握りの人だけ。私はそう感じていた。
「今の時点で知っているのは、怜さん、俺の父、そして俺だ。まぁ、あの様子なら怜さんは颯太に話をするようだな。そこから一矢にも話は行くだろう」
そう聞いて、私は軽く深呼吸をしてから意を決して口を開いた。
「じゃあ、何で私はそこに入れてもらえないんですか?」