貧乏大家族の私が御曹司と偽装結婚⁈
「川村さんも見に来てくれたんだ! ……兄ちゃんいないのに?」
いっくんの耳にまではさすがにあの騒動は届いてないみたいだ。けど、いっくんまで知り合いだったのはもう驚きさえしない。
「いっくん。実は主任……じゃない、川村さんと私ね、同じ会社なの。で、"たまたま"連れて来てもらったの」
ちょっと苦しいかも知れない台詞を吐くと、いっくんは「へ~」と驚いている。まさか婚約者で、今日も私の都合に合わせてここに来たなんて、今はとてもじゃないが言えない。
「じゃ、俺そろそろ戻るな。頑張るから応援よろしく!」
いっくんは自分の言いたいことだけ言うと、颯爽とまた駆け抜けて行ってしまった。
それを見届けてから、主任は私の横に並ぶ。
「主任、いっくんにも会ったことあったんですね」
グラウンドに向かい歩きながら私は尋ねる。
「去年な。一矢と試合見に行った」
「その……。もしかして、りっちゃん……、もう一人の弟も知ってたり?」
主任を見上げながら恐る恐る尋ねると、主任はさも当たり前のような顔で答えた。
「理久はディベート大会に出ただろう? 見に行った」
「そうですか……」
結局、主任はうちの家族を全員知っていたと言う事実に、私はガックリと肩を落としていた。
いっくんの耳にまではさすがにあの騒動は届いてないみたいだ。けど、いっくんまで知り合いだったのはもう驚きさえしない。
「いっくん。実は主任……じゃない、川村さんと私ね、同じ会社なの。で、"たまたま"連れて来てもらったの」
ちょっと苦しいかも知れない台詞を吐くと、いっくんは「へ~」と驚いている。まさか婚約者で、今日も私の都合に合わせてここに来たなんて、今はとてもじゃないが言えない。
「じゃ、俺そろそろ戻るな。頑張るから応援よろしく!」
いっくんは自分の言いたいことだけ言うと、颯爽とまた駆け抜けて行ってしまった。
それを見届けてから、主任は私の横に並ぶ。
「主任、いっくんにも会ったことあったんですね」
グラウンドに向かい歩きながら私は尋ねる。
「去年な。一矢と試合見に行った」
「その……。もしかして、りっちゃん……、もう一人の弟も知ってたり?」
主任を見上げながら恐る恐る尋ねると、主任はさも当たり前のような顔で答えた。
「理久はディベート大会に出ただろう? 見に行った」
「そうですか……」
結局、主任はうちの家族を全員知っていたと言う事実に、私はガックリと肩を落としていた。