貧乏大家族の私が御曹司と偽装結婚⁈
怒涛のゴールデンウィークも終わり、今日からまた仕事の日々が始まる。
悲しいかな休み明けは月曜日。鈍った体には今週はキツいだろうなぁ……と、私はマンションのエントランスを出た。
「お、おはようございます……」
朝の通勤時間帯。エントランスを出た開けた場所の脇に、久しぶりに見る濃紺のスーツ姿で立っているのは、創ちゃん……だ。
「おはよう。与織子」
機嫌の良さそうな、笑みを浮かべた顔でそう言われる。
昨日は会いはしなかったものの、夕食が終わり一息ついていたころ、電話が架かってきたのだ。
『明日は一緒に出社しよう。都合が合うなら、しばらくの間続けようと思う』
そうか。本格的に周りに婚約者らしく見せないといけないのか、と私は納得した。
そして、うちのマンションの前で待ち合わせすることになったのだ。
「あの。主任はおうち、近くなんですか?」
並んで歩きながらそう尋ねると、主任は無言で私を見下ろしていた。
「……やり直し」
ボソッとそう言われ、一瞬なんのことかわからなかった私は首を傾げてから気がついた。
「へっ? あっ、そ、その……」
昨日、電話でもやっぱり主任と言ってしまった私は、散々練習させられた。でも、面と向かって言うのは猛烈に恥ずかしい。
「その、なんだ?」
意地悪く笑みを浮かべて顔を覗き込まれると、主任……じゃない、創ちゃんは言う。
「創ちゃん!! もうっ! 本当に恥ずかしいです!」
自分で熱を感じるくらい真っ赤になっているだろう顔のまま叫ぶと、創ちゃんはククッと笑い声を漏らしながら私の手を取った。
「本当に……揶揄い甲斐がある」
歩きだす創ちゃんに、「やっぱり揶揄ってるんだ!!」と私は頰を膨らませながらも、手を繋いだまま歩きだした。
悲しいかな休み明けは月曜日。鈍った体には今週はキツいだろうなぁ……と、私はマンションのエントランスを出た。
「お、おはようございます……」
朝の通勤時間帯。エントランスを出た開けた場所の脇に、久しぶりに見る濃紺のスーツ姿で立っているのは、創ちゃん……だ。
「おはよう。与織子」
機嫌の良さそうな、笑みを浮かべた顔でそう言われる。
昨日は会いはしなかったものの、夕食が終わり一息ついていたころ、電話が架かってきたのだ。
『明日は一緒に出社しよう。都合が合うなら、しばらくの間続けようと思う』
そうか。本格的に周りに婚約者らしく見せないといけないのか、と私は納得した。
そして、うちのマンションの前で待ち合わせすることになったのだ。
「あの。主任はおうち、近くなんですか?」
並んで歩きながらそう尋ねると、主任は無言で私を見下ろしていた。
「……やり直し」
ボソッとそう言われ、一瞬なんのことかわからなかった私は首を傾げてから気がついた。
「へっ? あっ、そ、その……」
昨日、電話でもやっぱり主任と言ってしまった私は、散々練習させられた。でも、面と向かって言うのは猛烈に恥ずかしい。
「その、なんだ?」
意地悪く笑みを浮かべて顔を覗き込まれると、主任……じゃない、創ちゃんは言う。
「創ちゃん!! もうっ! 本当に恥ずかしいです!」
自分で熱を感じるくらい真っ赤になっているだろう顔のまま叫ぶと、創ちゃんはククッと笑い声を漏らしながら私の手を取った。
「本当に……揶揄い甲斐がある」
歩きだす創ちゃんに、「やっぱり揶揄ってるんだ!!」と私は頰を膨らませながらも、手を繋いだまま歩きだした。