貧乏大家族の私が御曹司と偽装結婚⁈
社長は、いったん一呼吸おき、そしてまたマイクを持ち上げた。
「ここに、この2組が、めでたく婚約いたしましたことを披露させていただきます!」
割れんばかりの拍手の中、創ちゃんは隣で前に向かってお辞儀をする。私も慌ててそれに倣い、お辞儀をした。
ここまでは……予定通り、だ。
元々この場で、いっちゃんたちと一緒に婚約発表することは決まっていた。やっぱり、何に驚くのかわからない……と思いながら私は顔を上げた。
そしてまた拍手の音が小さくなっていくと、また社長は続けた。
「そしてもう一つ」
凛とした声が響くと、また会場は静かになり、皆固唾を飲んで社長に視線を送る。
「私はあと数年で一線を退くこととなります。今後はこの、朝木一矢を後継者として育てていく所存です」
たぶん、私は会場にいる参加者と同じようにポカンとしてしまったと思う。
隣から、創ちゃんの、小さく笑う「与織子、顔」の声にようやく我に返ったくらいだ。
「ここに、この2組が、めでたく婚約いたしましたことを披露させていただきます!」
割れんばかりの拍手の中、創ちゃんは隣で前に向かってお辞儀をする。私も慌ててそれに倣い、お辞儀をした。
ここまでは……予定通り、だ。
元々この場で、いっちゃんたちと一緒に婚約発表することは決まっていた。やっぱり、何に驚くのかわからない……と思いながら私は顔を上げた。
そしてまた拍手の音が小さくなっていくと、また社長は続けた。
「そしてもう一つ」
凛とした声が響くと、また会場は静かになり、皆固唾を飲んで社長に視線を送る。
「私はあと数年で一線を退くこととなります。今後はこの、朝木一矢を後継者として育てていく所存です」
たぶん、私は会場にいる参加者と同じようにポカンとしてしまったと思う。
隣から、創ちゃんの、小さく笑う「与織子、顔」の声にようやく我に返ったくらいだ。