貧乏大家族の私が御曹司と偽装結婚⁈
ボール以外も狙えるのは、さすが日本を代表していたセッターと言うべきなのだろうか。そんなことを思いながら私は創ちゃんと、少し離れた場所でその様子を眺めていた。

「与織子も参加したかったのか?」

創ちゃんが私に耳打ちする。

「えっ? いいよ、私は」

だって、私の結婚式はもう決まっている。というより、今日の午後、ここで式を挙げるのは私たちなんだから。

どっちが先に式を挙げるか、で揉めたらしい創ちゃんといっちゃんは、折衷案として同日にしよう、で落ち着いた。そして、いっちゃんたちは午前中、私たちは午後からとなったのだ。

「澪さんが綺麗すぎて、私の見劣りっぷりが凄いだろうなぁ……」

参列する親族はほぼ同じだ。澪さんの美しいドレス姿のあと、平凡な私の姿を披露しなきゃいけないと思うと溜め息がでる。 

「何言ってる。お前は世界一可愛い花嫁だ」

いたって真面目な顔で創ちゃんは言う。

「なんか……。無条件に私を可愛いって言う人、また一人増えちゃった」
「だが、その中で一番は俺だろ?」

そう言って創ちゃんは私の頰にキスを落とす。

「うん。もちろんだよ!」

──貧乏……ではなく、大家族な私は、御曹司と……。

今日、偽装じゃない結婚をします!

 Fin
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