もふもふ魔獣と平穏に暮らしたいのでコワモテ公爵の求婚はお断りです
「その毒はもうないのでしょうか」
「なぜそんなことを聞く? 刺客の口から回収した欠片ぐらいならば、まだあるかもしれないが……」
「もしかしたら使われている素材を特定できるかもしれません」
グランツが驚いた様子で目を丸くした。
「なんだと? 薬として生成されたものをどう特定するんだ?」
「私には魔法があります」
自分の意思ではどう扱えばいいかわからない、強大な力がシエルの中にある。ラベーラに必要とされなくなってからは、誰かの願いを叶える必要がなくなったため、そのほとんどを封印して生活していた。