もふもふ魔獣と平穏に暮らしたいのでコワモテ公爵の求婚はお断りです
「でも、団長に魔法は通用しねえよ。気合いで跳ねのけるから」

「じゃあ、単純におかしくなったのか……」

「お前、後で殺されても知らないぞ」

 シエルはささやかれる声に対して居心地の悪さを覚え、自分を抱きしめるように右手で左腕を掴んだ。

(この方の考えはわからないけれど、私を……魔女を討伐するためにここへ来たと言っていたわ)

 なぜ求婚などしたのか尋ねたい気持ちはありつつも、彼の仲間にとっては非常に好もしくない事態だと判断し、改めて頭を下げる。

「どうぞお帰りください。先ほどもお伝えしました通り、よく知らない方の求婚にはお応えできません」

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