もふもふ魔獣と平穏に暮らしたいのでコワモテ公爵の求婚はお断りです
彼女がこんなふうに笑うのは珍しい。グランツは一瞬目をまたたかせた後、つられた様子で微笑んだ。
「やっぱりやめておこう。あいつらに食わせてやるのが惜しくなった」
「たくさん作りましょうか? そうすれば、全員に行き渡ると思います」
「私が言いたいのはそういう話ではなく。……独り占めしたくなったんだ」
シエルは愛おしげに言う彼からそっと視線をずらした。胸の奥でかすかな音がして、喜ぶグランツを見ていられなくなる。
(そんなに気に入ってくださったのなら、グランツ様のためだけにたくさん作りたい)
「やっぱりやめておこう。あいつらに食わせてやるのが惜しくなった」
「たくさん作りましょうか? そうすれば、全員に行き渡ると思います」
「私が言いたいのはそういう話ではなく。……独り占めしたくなったんだ」
シエルは愛おしげに言う彼からそっと視線をずらした。胸の奥でかすかな音がして、喜ぶグランツを見ていられなくなる。
(そんなに気に入ってくださったのなら、グランツ様のためだけにたくさん作りたい)