記憶喪失のお姫様は冒険者になりました
『人間が生物を傷つけ、傷つけられた生物が怒り人間に仕返しすることがある…。とても酷いお話しです!許せません!』
なぜか突然、私の頭の中にまたあの声が聞こえた。
そして本を読んでいる女の子がそこにいた。
顔は…なぜか靄がかかっていて見えない。
あれ?この髪の色は…。
『シュティーナ・ウル・キャベン様をお見かけした方は……』
あのシュティーナ様と同じ金色の髪…。
ここら辺で…この国で金色の髪の方はシュティーナ様とそのご家族以外いないと言われている。
つまり王族のみが持つ金色の髪。
なのにどうして私の頭の中に見えたんだろう?
それに…。
『人間が生物を傷つけ、傷つけられた生物が怒り人間に仕返しすることがある…。』
あれは本当なのだろうか?
本当なのだとすると、先に手を出したのは…人間ということになる。
あのドラゴンは傷つけられた怒りを人間に…私達にぶつけているということだ。
「……っ!!」
先に人間がドラゴンを傷つけたのにドラゴンを倒していいの?
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