記憶喪失のお姫様は冒険者になりました
「「大変申し訳ありません、シュティーナ様!!」」
騎士達は声を合わせて勢いよく頭を下げた後に、跪いた。
「ミホ……お前…」
クロさんはまだ私がこの国の第1皇女 シュティーナであることが呑み込めていないみたい。
「……クロさ……クロックス様、申し訳ありません」
私はクロさんの前に行き、頭を下げた。
クロさんを騙していた。
「いいえ、シュティーナ様。貴方様が謝る必要はございません」
クロさんはスっと跪いた。
「ありがとうございます、クロックス様」
クロさんを救えてよかった。
さて、問題は……。
「シュティーナ!よくぞ帰ってきた。さぁ、こちらへ……」
「……」
この人達をどうするか……だ。
「クロックス様、今まで大変お世話になりました」
私はクロさんにニコッと笑った。
クロさんはなぜか顔が赤くなっていた。
だけど私にはまだやらなきゃいけないことがあるから……。
「この方達を元の場所へ」
「「はっ!!」」
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