記憶喪失のお姫様は冒険者になりました
嬉しそうに笑うミホに俺はまた笑みが溢れた。
ミホ…見惚れてしまうくらい可愛かったから付けた。
気に入ってくれたみたいでよかった。
そのあとミホは俺と一緒に冒険者になることを決めた。
そしてすぐにギルドに行き、ギルドカードを発行してもらった。
まさかミホが全ての魔法が使えるとは思わなかった。
そして剣術もかなりの腕前だった。
もしかしたら俺より強いかもしれない。
『クロさん!皇女様は行方不明なのですか?』
ある日、突然ミホは聞いてきた。
皇女様というのはこの国の第1皇女で勉学に剣術、そして魔法に優れていて輝くような金色の髪に綺麗な水色の瞳の美しいお方だ。
そんな第1皇女 シュティーナ様が突然行方不明になったという。
きっと周りでその話をよく聞くから気になったのだろう。
『クロさんは会ったことはないのですか?』
そうミホは聞いた。
俺は……遠くからシュティーナ様を見たことがあった。
とても優しく、輝いている人。
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