記憶喪失のお姫様は冒険者になりました
きっとこの男の子のお母さんも探してるはず。
どうやって探そうかな…。
「僕、お名前はなんて言うの?」
とりあえずお名前を聞いてから探そう。
そうすれば探しやすい。
「ドミー」
男の子は泣きながら私にお名前を教えてくれた。
「ドミー君だね。私はミホ。よろしくね、ドミー君」
私は笑って言った。
「よし!ドミー君のお母さんを探そう!」
私はその場にスっと立ち、まだ泣いているドミー君にそっと手を差し伸べた。
「うん」
ドミー君はそっと私に手を重ねた。
そして私の頭の中にピンッと来た。
あの魔法ならいけるかもしれない!
「ドミー君!」
「?」
私はドミー君に自信満々に笑いかけた。
< 9 / 132 >

この作品をシェア

pagetop