記憶喪失のお姫様は冒険者になりました
お父様達はそんなはずないと首を思いっきり横に振った。
でも…まだこれはほんの一部に過ぎない。
これからが本題だ。
「では話を変えて、学園の件だ」
その話に変わった途端、その場の空気が変わった。
さっきよりも緊張感が伝わってきた。
「アルバンらよ、学園から事件の連絡を受け、それを知ったお主らは帰ってきたシュティーナに暴力を振るった。それは間違いないな?」
お爺様は険しかった顔を更に険しくさせた。
迫力はより一層増した。
3人は汗と震えが止まらず、顔は先程よりも真っ青になっている。
「……」
私は…お父様達のこんな姿を見たかったの?
復讐したかったの?
私は……。
「間違い…ありませ、んっ!」
「お主らはなぜシュティーナの話を聞かなかった?聞けばシュティーナは傷だらけで帰ってきたそうじゃないか。傷だらけのシュティーナを心配せずにさらに暴力を振るった」
お爺様は間違いがあるかお父様達に目で聞いた。
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