姉に婚約者を寝取られたので訳あり令息と結婚して辺境へと向かいます~苦労の先に待っていたのは、まさかの溺愛と幸せでした~
「ウェンディは優しすぎるよ……」

「…………」

「…………」

「えっと……何か?」


何故かルドとマルコの二人に真顔で凝視されてしまい、固まってしまう。


「控え目で知的で良識がある……加えてかなりの努力家とみた」

「それに態度を変える事なく誰に対しても優しい……着飾らなくてもこんなに可愛い」

「へ……!?」

「君は素晴らしいね、ウェンディ」

「根暗で臆病なゼルナなんて辞めてさ、俺達はどう?」


グイグイと迫ってくる二人に戸惑ってしまう。
しかし、直ぐにゼルナに引き剥がされるように無理矢理連れて行かれてしまう。


「いい加減にしろッ!!二人に言いつけるぞ!?」

「それは勘弁……痛ッ」

「ゼルナっ!腕が取れる!!」

「おい、耳を引っ張るのは無しだろう!?」

「ウェンディ、パウンドケーキもクッキーも楽しみにしてるから!いてっ!」

「オレは紅茶に蜂蜜とミルクをたっぷり……ッ痛」

「ふふっ、はい!」

「俺はストレートで!レモンあったらお願い」

「わかりました!ごゆっくり」


手を振って三人を見送った。

暫くすると話を終えたのか戻ってきた三人が「ウェンディの手作りクッキー食べてみたい」「パウンドケーキも」と、言われて、先程言われた通りに紅茶を淹れていると、二人はニヤニヤしながら此方を見ている。

ゼルナは不機嫌そうではあるが、どこか嬉しそうだ。
< 102 / 215 >

この作品をシェア

pagetop