姉に婚約者を寝取られたので訳あり令息と結婚して辺境へと向かいます~苦労の先に待っていたのは、まさかの溺愛と幸せでした~
温かい体温に目を見開いた。
抱きしめられたと気付いて反射的に離れようとするが背に腕を回して離れる事は出来なかった。


「あの、ゼルナ様……!?」

「…………ウェンディ」


彼の顔が直ぐ横にあることに気付いて、頬が赤くなるのを感じていた。
戸惑いながらもゼルナの服を掴んで合図を送りながら「もう大丈夫ですから」そう言おうとした時だった。


「ごめんね、ウェンディ……!僕、何も気付かなくて」

「…………え?」

「今日は僕が全部やるから、ウェンディは休んでいて!!」

「あ、あの……っ」

「さぁ、部屋に行こう。今日はゆっくりと休んだ方がいい」

「ゼルナ様、私は……!」

「最近、僕はウェンディに頼りすぎていたのかもしれない!今日はウェンディがゆっくり休む日にしよう?」

「……!?」

「ウェンディは、いつも頑張ってくれるから甘え過ぎちゃったかもしれないね……気付くのが遅くなって本当にごめん」
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